おはよう、タルチュフ

自分の偽善ぶりにものすごく苛立つ。人の犠牲の上に生まれた自分のちょっとした利益のために思わずほくそ笑んだ自分が情けない。
最近自分が悩んでいることに対して戸惑いを覚える。正直ここまでの人生さほど悩まずに来たから。そこそこの器用さとほどほどの妥協でなんとかやってきた。でも今回はどうだろう。妥協というものが許されるか。
例のごとく彼女との関係でまだ腑に落ちない部分がある。和解はしたものの、僕の中でまだなんとなくわだかまりがある。なんかもう好きなのかどうかさえわからなくなってきた。好きと言われれば好きと返す。自分のほぼすべてを許した相手にさえ働く偽善。次第に良心の呵責に苛まれる。
これは今回の件に端を発した単なる一時的なものなのか。今のところはそうであると思っている。しかしこれがもはや後戻りのできないところまで来てしまっているならば、これほどの偽善的態度もそうないだろう。
自分にとって唯一の救いは(そのせいで僕は悩まされているのでもあるけど)、僕が自分の気持ちに対してまだ決着をつけられていないことだ。であればこそこの偽善的態度も少しは許されるだろう。
3年という歳月は重い。これが1年にも満たない付き合いとかだったらこうまで悩むこともなかったろうに。
あまりに自己嫌悪の足りない僕に与えられた自己嫌悪の機会。