日記

ブログを書いててよく思うのが本当にブログって便利だなぁってこと。まぁ今更のことだけどしみじみと感じることがある。昔から日記をつけることはいいことだって言われていてもなかなか几帳面な人じゃなきゃ日記なんてつけないし、人に見られたら恥ずかしいからノートに残すというのはリスクが高かったりとかで、やっぱりなんやかんやで日記をつける人って少なかったと思う。でもブログって言うのはそもそも人に見せることを前提としているからリスクの高低っていうのはそもそも議論のうちに入らないし、キーボードとか携帯で文字を打つ作業っていうのはペンで字を書くのに比べたら全然楽な作業だし。しかもデータとしていつまででも劣化することなく残せるとか、その整理も簡単だしかさばらないし、みたいにそのメリットはあげていったらきりがない。よく手紙とメールの対比で手で書く良さがどうのみたいな話があるけど、(少なくとも手で書く日記では)日記には相手が想定されていないからあまり関係なさそうだし。
やっぱり日記をつけることは自分の考えをまとめることになるからそのメリットは非常に大きい。自分の確たる考えというのが構築されていく。これは共通していることだけど、もしブログであればこのメリットにさらに「他人による批判の可能性」というメリットも付け加わる。まぁ見方によってはデメリットにもなりかねないけど、偏りすぎた考えは他人からの批判によってある程度思い直す余地がでてくるという意味で僕はメリットだと思う。もちろんあくまで「可能性」にすぎないけど、そもそも完全閉鎖的なノート式の日記ではその可能性すらないわけで。
そしてそもそも考えがまとまる以前に、日記(ブログ)を書く人はそうでない人に比べて日常「考える」作業が増えるように思える。そのブログに書く内容とかスタイルによってそれは人それぞれであろうけども、少なくともみんな「次は何を書こうかな」というモチベーションがある限りはそこでいろいろ考える。しかもブログであればある程度他人に読まれることを想定するから多少なりとも「まともな」内容にしようと努める。この「考える」があるかないかで、自分の考えがしっかりと持てるかどうかという点で結構差がでてくるように思える。
実際にその日記がまともかどうかとか、おもしろいかどうか、とかっていうのはあまり問題ではなくて、発信者がそうしようと努めるかどうか、が問題である。そしてこうゆうブログにおいては、その情報の発信者は少なくとも自身が想定する読者に対して何かしらの意味で「おもしろい」と思わせたくて書いているに違いない。その他人を想定して書くという作業がとても重要で、程度の差こそあれ、少なくとも全く書かない状態よりは確実に頭は良くなると思う。
また、付随的なことかもしれないけど、幾分かのマーケティング能力もつくんじゃないかなって僕は思っている。というのも、ブログを書く多くの人が少しでもアクセス数が伸びたらいいなと考えているはずで、どうしたらアクセス数が伸びるかを戦略として考えるはずだから。中には全然そんなこと考えてないよって人もいるかもしれないけど、仮に読者がゼロだとしたら流石にそれは…ってなると思う。そうじゃなきゃブログじゃなくても、例えばワードとかでも記録残せるし。まぁごく例外的にそういう人もいるかもしれないけど。でもとにかくほとんどの人が、少なくとも1人以上の他人に読んで欲しいからブログを書くわけで、そのためにはブログ開設時点からなんらかの戦略を講じなければならない。友達にメールで教えるとか、ランキングに登録するとか。ランキングに登録するならどのランキングに登録するか、何個のランキングに参加するか、そのランキングの紹介文はどうするか、など。この辺ってまさにマーケティング的な考え方だと思う。例えばランキングは多ければ多いほどいっぱい人が来そうだけど、クリックされるランキングが分散されてしまうから個々のランキングは上昇しにくくて結果的にはいまいちになってしまうかもしれない、とか。こうゆうのカニバリゼーションっていうのかな。まぁとにかくこうゆうことを考えることもまたすごく大事なことだと思う。普通に生活していたらあまり考えないことだし。
もちろん一つ一つのブログの開設目的はそれぞれ違うから一概には言えないけど、言ってみればブログは一つの企業でその開設者の自分は経営者だ。一番大事なのは自社の本業でしっかりと消費者のニーズに応えていくこと、つまりおもしろい記事を書くこと。でもそれだけじゃ駄目で広告戦略とかも必要。ランキングに登録してみたりする。みたいな。
自分が情報発信者になれるというのはITなくしてはなかなか難しかったことで、このチャンスを活かさないのはきっと損ですよね。