ほとばしる熱いパトスで 思い出を裏切る

スタンダールの『赤と黒』を読んでいるのだけど、こんな一節があった。

――― 真の情熱はエゴイストである。

この一節を見た*1ときに受けた衝撃は僕の今の語彙力では表現できない。
どんなに普段、自分を殺して、相手のことを思いやって、尽くしていても、いざというときに僕は自分のことしか考えられないことに気づかされた。
理ではどうにもならない問題がある。つまりそれは情の問題であって、そんなとき僕らは利己的にしか思考できない。
だから人間関係は思い通りにはいかないんだ。

*1:「読んだ」ではない。「見た」ときである(!)