後入先出法廃止

以前から「廃止か」と言われていた(廃止案がでていた)後入先出法(LIFO)について、平成23年3月期からの廃止が決定されたようですね。
そこで、自分の復習の意味もかねて、そんなLIFOの短所を整理してみたいと思います。



1.LIFOを採用した場合、棚卸資産が価格変動を反映することなくB/Sに繰り越され続けるため、そのB/S価額が最近の再調達原価の水準と大幅に乖離してしまう可能性がある。
2.棚卸資産の購入量調整によって、保有損益を意図的に当期の損益に計上することが可能になってしまう。つまり利益操作が可能。
3.期末における正味売却価額が取得原価よりも下落している場合には、保有利益のみが長期間繰り延べられることとなり、機種の棚卸資産が払い出されたときには累積保有利益がまとめて計上されることになる。
4.LIFO棚卸資産の実際の流れに忠実ではない。
5.国際的会計基準とのコンバージェンスを図る。


んー、3.が微妙でした。
まぁTACのテキストでも3.に関してはまだやってない範囲を参照部分にあげているくらいなので大丈夫かな。
1.はFIFOとの比較として重要ですよね。
2.はLIFOの長所として「保有損益をある程度排除できる」とあるが、あくまで「ある程度」であり「完全に」ではないことも同時に確認できますね。
4.はまぁそもそもFIFOLIFOも「ある一定の仮定に基づいた」会計処理なわけだから当たり前っちゃ当たり前な気はしますが(っていうかそれが前提なわけだから)、基本的に商品は古い方から払い出されていく(FIFO)方が商売として自然ということですね。
5.これが実は一番の本音だそうですね。



このタイミングで廃止が決まったからには来年、再来年あたりの試験では要注意なのかなぁ。
まぁどっちにしても押さえておくべき基本論点だと思うのでこれを機にしっかり復習しておくかな。