追い込まれている人たちへ

僕は今だいぶ追い込まれてます。だいぶ疲れてます。程度の差こそあれ、何かに追われて追われて、いつの間にか追い込まれている人、結構いるんじゃないでしょうか。
僕はそんなとき自分にこう言い聞かせます。
「とりあえず負けなければいい。」
みんなきっと勝とう勝とうって思うから難しいんだと思うんです。勝つことっていうのは思っている以上に難しいことです。でもみんなは勝ちたいと思う。しかし、意外にも世の中のことって大概は「勝つ」ことよりも「負けない」ことが大事なんじゃないかなぁって僕は思うのです。
負けなければそれは勝ちじゃん、って思う方もいられるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。というか、僕がそう決めています。
勝つことっていうのはきっと満足が伴わないといけないと思うんですよね。まぁ勝負に勝てば大体満足を得るもんでしょうけど、意外に必ずしもそうでもないようです。
たとえば、格闘技の試合後の勝利者インタビューで「んーKOできなかったのでいまいちですね」みたいなことを言っている場面はよく見ますが、これって僕的に言えば勝ってはいないんです。「負けていない」に過ぎない。真の勝利というのは完全KOですよ。そしてインタビューでは「どんなもんじゃい!」炸裂ですよ。これが勝利というもの。試合には一応勝ったけど満足できていないとかっていうのは、「負けなかった」だけです。しかし、さらに僕的に言えば、それでいいんです。
だって、やるべきことは果たしたんだもの。最低限のことさえすれば許されます。確かに不満は残るかも知れませんが、常々なんでもかんでも満足しようなんていうのはなんとも強欲なことで、基本的にはどんなことも最低限のことさえこなしていれば誰にも怒られません。そう、負けなければいいんです。
だから試験で言えば最終的に受かればなんだっていいんです。1番で受かりたいとか、自分の満足のいく答案を書きたいとかなんていうのはなんとも贅沢な話で、別に不満が残ろうともなんだって受かればそれでいい。僕に言わせればやはり合格するだけでは「勝ち」とは言えないけど、でも勝つ必要はない。負けなければいい。
自分を甘やかすことは確かにいいことではないですけど、なんだかストイックすぎるのもよくないと思うんですよ。まぁなんだってほどほどが一番なんてしょうもない結論にはしたくないですけど。
自分がどんな厳しい環境にだって耐えうる強い人間だって思えるならそれはそれで結構、頑張ってくださいな、って話になりますけど、そうそうそんな人はいないですからね。ちょっとくらい自分をいたわる気持ちも必要だと思います。自分を追い込むことは大事ですが(僕は自分を追い込む癖がついてしまっていますが)、追い込みすぎたって何もいいことはありません。
昨今のあらゆるメディアの傾向として、「働けるのに働こうとしない人」をはじめとして「○○出来ない人」を叩くような傾向があるために、みんな少しでも自分に厳しく、ストイックに生きようって思ってしまっているかも知れません。もちろんうまいことそうやっていけたら理想的なんでしょうけど、なかなかそうはいきませんから。
何か見失ったら、どうか、自分がこれから目指すべき「最低限のライン」だけ見つけてみてはどうでしょうか。
とりあえず負けなければいいんです。