資本主義とバブルとその崩壊

id:air_rさんのエントリを読んで、能天気なほど楽観主義の僕は無性に反論したくなったので僕の率直な意見を書かせていただきます。決して悪くは思わないでください><
僕は読み終えて何か違和感を感じた。というのは、air_rさんのエントリの中に自己矛盾というべきか自己解決というべきか、いずれにせよ一つのエントリの中に論理の循環が起きていると思ったからだ。
たしかに僕らが生まれたのはバブルが崩壊するかどうか、あるいはまさに崩壊したその時であり、育ったのはいわゆる「失われた10年」である。そして、この約20年間、世間が不況にあえいでいた印象の方が強い。しかし、一方でair_rさんも言うように、僕らが数年前に「低迷の時代の終わり」を感じたのもまた事実である。ちょうどこの頃はアメリカでITバブルと不動産バブルがたてつづけに起きて、日本もその影響を受けて景気が少し浮いた頃だった。
結果的に2008年秋、いわゆるリーマンショックが全世界を襲ったわけだけど、果たしてこれはそれほど悲観すべきことなのだろうか。言ってしまえば、また一つのバブルがはじけただけであって、僕らが今生きている資本主義のシステムが崩壊したわけではない。好況不況はあれど、歴史が選択した資本主義という人間にとって(現状)ベストの経済システムは今もなお動いている。
バブルに憧れるのであれば、悲観することなど全くないのではないだろうか。資本主義というシステムが動いている以上、再びバブルはやってくる。絶対に。例えば中国なんかはご存じの通り今恐るべきスピードで経済成長を遂げている。経済体制としては中国は一応社会主義だけれども、もはやほとんど資本主義に組み入れられてきているし、今後Google事件も相俟って自由化が進めば完全な資本主義体制への移行もそう遠い将来のことではないかもしれない。少なくとも、中国において資本主義の存在感が強まり続けているのは紛れもない事実であり、その過程でバブルの発生は避けられないと思う。
この話をしようとすればまた長くなるけども、バブルの発生は資本主義というシステムの中に内包されているのであって、今後も資本主義経済が動いているうちはバブルはやってくる。日本のバブルがはじけた後もアメリカでバブルが生じたように、アメリカでバブルがはじけたあともまたどこかでバブルは起きる。それはまたアメリカかもしれないし、中国かもしれないし、また別のどこかかもしれない。もちろん日本の可能性だってある。いずれにしてもどこかで経済が過熱するときはまたやってくるのであって、その時に日本の景気も影響を受けて「出口」を見つけた感を感じる時はやってくる。そう考えれば、僕らは僕らの資本主義を信じて、資本主義に希望を見いだしていけばいいのではないか。
逆に言えば、バブルの発生が避けられないのであれば当然その崩壊も避けられないのであって、当面、僕らは資本主義に踊らせられ続けるのだけど。