公認会計士試験に向けて、僕が最初に迷ったこと。

思えばTACに入ってからおよそ1年です。TACの受講証には受付日が記載されているのですが、それによると7/16に僕はTACの受講生になったようです。
そう考えると、2011年合格目標で公認会計士を目指される方で、夏に向けて情報をいろいろ探している方もおられるかと思いますので、たった1年間勉強しただけのただの受験生という立場ではありますが、何かのお役にたてればいいなと思うので、いくつかアドバイス的somethingでも書いておきたいと思います。
事実、僕も去年のこの時期は公認会計士試験についていろいろ調べていて、ちょっとした情報でも現実に合格した方あるいは生の受験生の声というのは非常に参考になったので、あくまで私見ではありますが書き残しておきたいと思います。

概要

まず、試験の概要ですが、これは別に僕が書く必要はないと思います。金融庁等公式のHPで確認されることをおすすめします。ただ、以前に一度僕なりにまとめた記事があるので、一応リンクを貼っておきます。
http://d.hatena.ne.jp/calp1/20090519/1242750061

予備校の選択

とりあえず「公認会計士になりたい!」と目標を設定したのちに、いろいろ調べてみると、どうやら普通の受験生はみんなどこかしら予備校に入るようだ…とわかります。実は僕は高校生くらいの頃から公認会計士という資格をとりたいなぁとは思っていたのですが、そんなに難しいものとは思っていなくて「まぁ本気出せば独学でいけんだろ、ふふん」くらいに思っていたわけです。しかしまぁ現実としてはそんなことはなくて、もちろん中には独学で合格される方もいらっしゃいますが、世の合格者のほとんどが予備校に入って学習をされた方である、と。そこで基本的には最初の重要な決定として予備校の選択があるわけです。
さて、公認会計士講座を扱っている主な予備校としましては
TAC、大原、LEC
あたりが大手と呼ばれるところでしょうか。またその他にも
クレアール、CPA
などがあります。
ちなみに上記CPAというのは、慶應生専用とも言えるような予備校です。慶應公認会計士を目指す人はこの予備校に入る人が多いようです。*1
じゃぁ結局どこがいいのか、という話ですが、僕はTACか大原かな、と思います。理由は簡単な話で、この二つが最大手だからです。実際、合格者の8割前後をこの2校で占めています。*2
また、よくいわれることで、大手の予備校で扱わなかった問題が出題されたとき、ほとんどその問題は捨て問になるということです。なぜなら、大手で扱わない=大多数の受験生ができない→できなくても合否に影響はない、という理屈です。しかも、論文式においては傾斜配点というのがあって、点差が分かれる問題に多く点が割り振られるそうです。そうすると、みんなができてない問題の配点は低くなるということです。
まぁ要するに、やはり大手の安心感、という意味で僕はTACか大原がいいんじゃないかなぁ、と個人的に感じています。
ちなみに僕がなぜTACにしたかといえば、以上の理由に加えて、交通の便的な意味でちょうどよかったからです。

選択科目

最初に悩むこととしてもう一つ、論文式における選択科目をどれにするかでしょう。
僕はTAC生なので、以下はTACを前提に話しますが、おそらく他の予備校でもそこまでは違わないと思います。
まず僕は経済学を選択しています。経済学を選択した理由は以下の通り。

  • 暗記科目にはしたくなかった。
  • 数学を使えるなら使いたかった。
  • 単純に経済学に興味があった。

という3点が主ですかね。上2つは多少かぶってますが。
で、実際に経済学を勉強してみての印象ですが、実際暗記するっていうことはあまりありません。ただし、数学のレベルとしては、数学IIBまでと表記している予備校の資料なども去年見かけましたが、実際のところはそんなことはありません。おおまかなところで列挙すると、

  • 基本的な関数の微分
    • 数IIができていればここは問題なし。
  • 積・商の微分
    • 範囲としては数IIIです。
  • 合成関数の微分
    • 上に同じ。
  • 偏微分、全微分
    • 大学1年で習う。
  • 無限等比級数
    • 数III。

といった感じで、範囲としては全然数IIには収まっていません。ただ、どれも計算としては難しくなくて、数IIの微分がわかっていれば簡単に習得できるというのは確かで、そういう意味では上の「数学IIBまでで」っていうのもあっていると解釈できます。
ただいくら計算自体は簡単とは言っても、基本的にほとんど数学なので(特にミクロではひたすら微分だったりします)、数学に苦手意識がある方にとっては地雷以外の何物でもないと思います。
それから、経済学は講義回数が他の科目に比べて多いです。TAC(2010年目標)の授業回数を示すと、

こんな感じです。まぁ調べながら経済学より民法の方が多いことに気づきましたがw
そういうわけで、最近は経済学の講義回数の多さにちょっと萎えてます。
さて、経済学についてはこれくらいにして、以下では他の選択科目について、一般的に言われてることを私見も交えつつ簡単に書いておきたいと思います。

ほとんどの受験生がこれを選択します。予備校選びの時の「大手の方が」という話であれば選択科目も経営学の方が整合性はとれてますねw
ちなみにファイナンス理論のところで若干数学がでてくるようですが、文系の方も大多数が経営学選択なのでそこは問題ないと思われます。
また、何よりも講義回数の少なさが魅力(TAC)。

さっき気づいた講義回数の多さ。
一般的に暗記が大好きな人が選ぶと言われてます。また、得点は基本的に安定してとれるとか。

経済学とともに数学科目。数学のレベルとしては、確率計算とシグマ計算ができればいけるんじゃないですかねぇ(適当)。


さて、以上を踏まえてですが、まぁやっぱり無難に経営学がいいんじゃないでしょうか。何にすればいいかわかんない人は経営、好きなのがある人はそれ、という感じだと思いますよ、えぇ。
というわけで、以上長くなりましたが、参考の足しにでもなればいいかな、と思います。
完全に最後の方投げやりになってることは気にしない気にしない。

*1:ちなみに「公認会計士」は英語でCertified Public Accountant(CPA)と略されます。予備校の名前も当然ここからとったものと思われますが、今回のこの記事においては紛らわしいので予備校を「CPA」、一般的な名称としての公認会計士は略さずに「公認会計士」と表記することにします。

*2:2007年度、2008年度

*3:入門基礎+上級