論文式試験雑感(自己採点)

 予備校の解答速報が出そろったので、雑感を書き残しておきます。本試験を受験された方で、見たくないというような方はご注意ください。
 受験に関係ない方は下の方の総括から読んでいただければ十分かと思います。

【一日目】

監査論

 第一問 監査上の重要性からの出題。
 問題を見た瞬間は誰もがびっくりしたのではないでしょうか。監査上の重要性なんて基本的には短答論点と思っていましたし。初日の一科目目から「あぁ、してやられたな」と思いましたね。
 ただ、問題の方はというと、落ち着いて解けば基礎答練で出題されるような、ある意味「監査論らしい」問題だったかなと思います。


 問1は多少書きづらかったですが、法令基準を参考にしながら、合格点は十分取れる答案は書けたと思います。○。
 問2は空欄が特別な検討を必要とするリスクとわかれば簡単でした。監査上の重要性という「量的特性」に対する「質的特性」を明示した解答にはできなかったものの、特検リスクに関して監査基準に基づいた答案を書けたとので、不十分とはいえ許容範囲じゃないでしょうか。空欄に当てはまる語句そのものを間違えた受験生も少なからずいることを考慮すれば、合格点答案ではないかと(希望的観測込みで)思っています。○。
 問3は、出題パターンとしては監査論に典型的な形で、「なぜ画一的ではなくてそれぞれで判断するべきか」という類の問題。今回は重要性の基準値に関してですが、ベースとなる解答パターンは内部統制絡みで何度か書いたことがあるので、うまいこと本問に適合するように改変するような形で、それなりの答案にはなったと思います。○or△。


 第一問は総じてしっかり書けたかなと個人的には思っていますが、おそらくそんなに差はつかないのかな、と思っています。A〜Eの5段階でBくらいですかね。


 第二問 継続企業の前提からの出題。
 GC前提*1については昨年も大問で問われていたので、まさか、という感じでしたね。基準の改訂があったので、小問レベルでは聞かれる可能性は十分にあると言われていましたが、大問で聞いてくるとはあまり予想した人はいないのではないでしょうか。問題の内容も、正直何を書けばいいのか迷う問題が多くて、書きづらかったですね。


 問1は「他の監査人の利用」の論点だろ!って思ったんですけど、予備校の速報とはちょっと焦点の絞り方が違っていましたね。他の人の出来が気になりますが、まぁおまけ程度に部分点がもらえるかな、と思ってます。△。
 問2は何を書くべきか迷いました。早とちりして大外ししてる受験生が多数いることを願いますね。自分は大外しはしていないものの書くべき事に過不足ありなので、微妙かもしれないです。希望的観測で○。たぶん△。
 問3は何を書くべきか全くわかりませんでした。題意がうまく読み取れませんでした。申入れってなんやねんとずっと思ってました。一応埋めたけど、×。
 問4は四半期レビュー報告書の空欄を埋める問題ですが、空欄Aはさすがに部分点入りますよね、きっと。あの長い文章完答なんて普通無理だから、意味内容が概ね合ってれば点数入るでしょう。まぁ、わからないですけど、希望的観測で○。空欄Bはたぶん完答で正解だと思うので×ですかね。文末表現間違えたので。部分点くれるなら△。


 第二問はあまり出来良くないけど、たぶん周りの受験生もそんなもんだと思っています。平均くらいは取れているはず。Cくらいです。


 というわけで監査論は総合でB〜Cくらいですかね。


 と、ここまで書いたところで、全部こんな丁寧に書いていたらえらい時間かかると思ったので次からは一気に雑になります。

租税法

 第一問 法人税所得税の理論。
 問題1は大体できました。少なくとも結論は全部しっかり押さえたので低く見積もって6割、たぶん7割強はできたかな、と思います。問題2は微妙。4割くらいしか点数こなさそう。
 というわけで第一問は5,6割というところですかね。B〜Cくらいの出来。
 

 第二問
 問題1 法人税法の総合問題。
 18/28ですかね。10個の不正解が多いのかどうか。たぶん平均くらいだと思います。
 問題2 同一生計親族絡みの所得税法人税の問題。
 問題に数字メモってなかったのでわかんないんですけど、たぶん全部合ってる。○。
 問題3 消費税法の総合問題。
 全受験生が問題にざっと目を通した瞬間、「これ落とした瞬間死亡だな」と思うような易問。逆にビクビクしながら解きましたが、満点でした。よかったです。○。


 租税法全体ではBくらいの出来だと思います。全答練のときと大体感触同じで、全答練ではBだったので。というか、全答練の時よりはたぶん正答率は高いので、あわよくば科目合格・・・はいかないかな。

【二日目】

会計学(午前)

 第一問
 問題1 累加法工程別総合原価計算
 計算は問1だけ解いてあとはめんどそうだったので切りました。解いた問1は正解。理論は平易なものでしたが満点は微妙ですね、6,7割くらいですかね。問題1全体でたぶん素点にして10点くらい。
 問題2 CVP分析(ABC含む)
 計算意味不明。×。理論は平均前後だと思います。問題2で素点で10点いかないくらい。


 第二問
 問題1 原価企画。
 理論は、最後の明らかな埋没問題を除いてしっかり書けました。計算は一箇所だけ正解。素点で10点くらい。
 問題2 設備投資の意思決定。
 正直満点取りたかった。取れる問題でしたね。ケアレスミスも含めてぽろぽろ落としています。素点で15点くらい。


 トータルで素点で45点くらい。答練の経験を踏まえると、Cくらいですね、たぶん。どちらかというと管理会計は苦手な部類だったので守れたは守れた思ってます。

会計学(午後)

 計算死亡。まぁみんなそんなもんじゃないのかなぁと思ってはいる。理論はまぁまぁ。書くべきところはしっかり書けたはず。たぶん相対的には悪くない。B〜C。

【三日目】

企業法

 第一問 設立からの出題。
 とうとうきましたね、設立。でも設立で書く事なんて決まっているので、さくっと仕上げました。合格点は絶対に取った。ここだけは自信あります。◎。まぁ、たぶん大体みんなしっかりできていると思うので、逆に出来なかった人が足きり、という感じだと思っています。


 第二問 利益供与関連。
 これはたぶん点数分かれる問題ですよね。答案回収時に周り見たら答案埋めきれていない人も見受けられましたし。そんな中では自分はそれなりの解答は書けたと思っています。問1の時点で代表訴訟について結構書いちゃったんですけど、なんで予備校の解答ではここでは代表訴訟について触れていないのかしらん。問2との関係上?問題よく読み直せばわかるかな。まぁでも一応代表取締役の包括的権限とか監査役設置会社の例外とかも触れたし、それなりの答案にはなってるはず。平均はいってると信じたい。


 通して、Bくらいですかね。

経済学

 第一問 ミクロ。
 解答欄33個のうち29個正答。合格点ですよね、さすがに。出来る人は満点だったでしょうね。


 第二問 マクロ。
 解答欄25個のうち15個正答。トービンのQの問題わからなかった。


 まぁでもトータルで正答率75%強あるので、平均点高騰して7割とかっていう場合でも、合格点は確保していると思います。B〜C。



総括

 ・・・あれ?受かってるんじゃね・・・!?


 といいながらもまぁ、上の雑感には明示していなくても、(特に理論部分については)多分に希望的観測が含まれているので、やっぱり最後までふた開けてみないとわかりません。特に僕は大学受験の時から自分の出来について盛る傾向がありますから。こればかりは、合格発表日(11/15)を待つしかありません。
 ただ、希望的観測含めても無理っていう出来ではないだけ良かったかなと思っています。少なくとも、今持てる力は全部出し切ることができたので、良かったと思っています。


 ともすると嫌な言い方になってしまうかもしれないのですが、僕はこれまで本当に本気で試験を受けたことがありませんでした。高校受験は近所の(自称)進学校に甘んじました。大学受験は、もちろん早慶受験自体は一生懸命やりましたけど、第一志望東大にして勉強した成果というのは、センターで足切られた結果そのすべてを発揮することなく終わってしまいました。はっきり言って、当時の実力を客観的に見れば、(センターで切られてる時点で当然そうなんですが)仮に東大二次試験受けても受かるレベルではなかったなと思いますし、慶應に合格できてそれはそれで十分満足だったのですが、それとは別に、自分の持てる力のすべてを出し切ることなく受験を終えてしまったことには多少の未練がありました。
 でも、今回、この試験ではそれを晴らすことができたと思っています。合格か不合格か、それでまた人生は大きく変わってしまいますが、少なくとも、この試験で全力を尽くせたというのは僕の人生の中で大変大きな意味を持つと思います。
 まぁ、やっぱり合格していないと嫌ですけどね。当たり前です。


 とりあえず今は、ちょっとの感傷に浸りながら、目の前の就活に気持ちを切り替えていこうと思います。今日予定していた合同説明会はやっぱりめんどくさくなったので行くのやめました。結局あまり有意義ではなかったようですし。
 まぁそういうわけで明日以降に向けてES書く作業に移りたいと思います。


 以上、論文式試験の雑感等々でした。

*1:Going Concernの略。GC前提で継続企業の前提という意味。